協同組織金融機関と銀行の違い

地域金融において重要な役割を担う協同組織金融機関は、株式会社のような株主のための利益拡大を目的にするのではなく、地域􏰀を同じくする人、その地域の企業が業績などを向上させるため資金を提供し合って出資者間の相互扶助を目的とする非営利的の組織である。

そのため、税金も、銀行などの法人税30%とは違い、22%となるなど若干優遇されている。

主な取引先はその地域の中小企業・個人であり、銀行と違って株主の利益ではなく組合員や会員、すなわち、地域社会の利益が優先される。

営業地域が限定されており、預金がその発展に生かされている点も銀行と異なる。東京の、千代田区、中央区あたりを歩いてみれば分かることだが、地方銀行の東京支店が数多く発見できる。その点、協同組織金融機関は営業地域から出ることができないため、地域金融の担い手として、その地域から逃げることはできない、より地域密着型の地域金融機関としての使命を帯びている。

その結果、株式会社組織である普通銀行が不特定多数の企業􏰀個人を対象にしているのにたいし、協同組織金融機関では、組合員、会員資格により特定化されたその地域の顧客に地域金融サービスを提供することが特徴である